この記事ではロボット製作を思い立ってから実施した事前調査の内容と、それを踏まえて購入したものについて主観的な意見を交えてお伝えします。
ロボット製作を行う上で、「ロボットとは何か」ということをまず調査しました。
ロボットの定義
私たちがまず思い浮かべるのは、映画スターウォーズに登場する「C3P0」、ソフトバンク社の「Pepper(ペッパー)」、もしくは藤子・F・不二雄先生の「ドラえもん」のように以下の特徴を持っている存在ではないでしょうか?
- 人の型を模している
- 自律している
- 人間と対話できる
前述したロボットは狭義では「人型ロボット」「対話型ロボット」に分類されるロボットです。他には遠隔操作や自律移動が可能な「カーロボット」や、限定空間で人の作業を代替する「産業用ロボット」といったロボットも存在します。
学術的なロボットの定義としては、「経済産業省」が「ロボット政策研究会 報告書 ~RT 革命が日本を飛躍させる~」内で以下のように発表しています。
ロボット製作に必要なもの
ロボットを製作する上では、経済産業省が提唱している「センサー系」「知能・制御系」「駆動系」の3要素を満たす必要があります。
「知能系・制御系」は、「センサー系」「駆動系」の中央制御を担う「制御用コンピューター」「ソフトウェア」のことを主に指します。具体的な役割としてはセンサーやアクチュエータ、インターネットとの通信(入出力)や、データ加工、各種計算を担います。
「センサー系」は、文字通り「センサー」のことを指します。ロボット用のセンサーとして一般的に用いられているものとしては、「RGBカメラ」「赤外線センサ」「超音波センサ」「圧力センサ」「オドメトリセンサ」が挙げられます。「センサー系」で取得した情報は「知能系・制御系」で「データ加工」「各種計算」が行われ、「駆動系」の動作が決定されます。
「駆動系」は、「知能系・制御系」からの信号を受けて現実世界に働きかけるアクチュエータのことを指します。ロボット用のセンサーとして一般的に用いられているものとしては、「モータ」「シリンダー」が挙げられます。
この3要素を満たすロボットを製作するために、私は「知能系・制御系」を満たすものとして「Raspberry Pi」を購入し、比較的簡単に製作できるだろうという理由から製作対象に「カーロボット」を選択しました。「知能系・制御系」に「Raspberry Pi」を選択した理由を以下にまとめています。
2. 「Raspberry Pi」は汎用入出力(GPIO)ピンを標準搭載しており、「センサー系」「駆動系」との接続が容易(複雑な電子回路設計が不要)
3. 「Raspberry Pi」ではハードウェアPWMを2系統が使用可能であり、モータ制御に一般的に用いられる「PWM制御」が容易
また、「カーロボット」の本体部分に使用する部品は、「ミニ四駆」で有名なタミヤ社製のもので統一することで、組立・カスタマイズを容易にすることが可能です。実際に購入したものを以下に列挙しています。
- Raspberry Pi3 Model B ボード&ケースセット
- 2-WayDCモータドライバボード モータードライバーボード Raspberry Pi用
- Charmast 10400mAh モバイルバッテリー 大容量
- 400穴 ミニブレッドボード
- Ecool 電池ケース 電池ホルダー 電池ボックス ワイヤ 単3形*3本 2個入り
- Kuman 35個 電子工作入門キット ラズベリーパイ
- ワイヤレスコントローラー(DUALSHOCK 4) ジェット・ブラック
- LOGICOOL HDプロ ウェブカム C920
- タミヤ 楽しい工作シリーズ No.101 トラックタイヤ 36mm
- タミヤ 楽しい工作シリーズ No.144 ボールキャスター 2セット入
- タミヤ 楽しい工作シリーズ No.157 ユニバーサルプレート 2枚セット
- タミヤ 楽しい工作シリーズ No.168 ダブルギヤボックス 左右独立4速タイプ
ロボット用のパーツを購入が完了したら、本体を組み立ていきます。