Anacondaは、Pythonインタプリタ(実行環境)と、科学技術計算、データサイエンス、機械学習に関連したパッケージがセットになったプラットフォーム環境です。本記事では、Anaconda環境をWindowPCへインストールする方法と簡単な環境設定方法を紹介します。
Anaconda環境を使用するメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。
・使用目的に応じて仮想環境を新規作成し、切り替えることが可能なため、パッケージ、バージョンの不整合が発生しない
・科学技術計算、データサイエンス、機械学習に関連したパッケージを予備知識なく導入可能
・GUIでの環境構築が可能なため、コマンドラインでの操作に苦手意識がある場合でもPythonの環境構築が可能(デメリット)
・Anaconda環境に追加でパッケージを追加する場合に、既存のバージョン、関連するパッケージとの不整合が発生する可能性がある
・Anaconda環境以外でpythonのインタプリタなどをインストールしている場合に、パス設定しだいで競合する可能性がある
- 1 インストール環境
- 2 1. Anacondaのインストール
- 3 2. Anaconda環境の動作確認
- 4 3. 仮想環境の作成
- 4.5.1 3-1. インストール済みのアプリケーションから「Anaconda Navigator」を検索し、起動する
- 4.5.2 3-2. 左のメニューから「Environments」を選択する
- 4.5.3 3-3. メニュー下の「Create」を選択し、ポップアップ「Create new environment」で仮想環境名とPythonバージョンを指定する
- 4.5.4 3-4. 手順3-3のポップアップ「Create new environment」で「Create」を選択すると、指定した名前の仮想環境が作成される
- 4.5.5 3-5. Anacondaが提供するパッケージのインストール状況は右のプルダウンメニューから確認できる
- 4.5.6 3-6. 新規に作成した仮想環境にパッケージをインストールする
- 4.5.7
- 4.5.8 3-7. 仮想環境のアクティベーション
- 4.5.9 おまけ
インストール環境
CPU: Intel Core i7-9750H
1. Anacondaのインストール
1-1. 公式のダウンロードページにアクセスする
1-2. 「Anaconda Installers」の中から自身の環境に対応したバージョンを選択する
1-3. 下記の画面が表示されたら、ダウンロードが完了するのをしばらく待ちます。
1-4. ダウンロードしたインストーラ「Anaconda3-*.exe」を実行します。
1-5. インストールウィザードが立ち上がるので、下記の画像を参考にインストールします。
Anaconda環境は、同時にインストールされる「Anaconda Prompt」から使用することを推奨されています。
2. Anaconda環境の動作確認
Anaconda環境のアクティベーションは推奨されている「Anaconda Prompt」を使用する
2-1. インストール済みのアプリケーションから「Anaconda Prompt」を検索し、起動する
2-2. コンソール上のカレントディレクトの左に「(base)」と表示されていることを確認する
コンソール上で「python -V」とコマンドを打ち込むことで、pythonコマンドが有効になっていることを確認できる
3. 仮想環境の作成
仮想環境の作成はGUIライクの「Anaconda Navigator」を使用して行える
3-1. インストール済みのアプリケーションから「Anaconda Navigator」を検索し、起動する
3-2. 左のメニューから「Environments」を選択する
3-3. メニュー下の「Create」を選択し、ポップアップ「Create new environment」で仮想環境名とPythonバージョンを指定する
Python: Pythonコマンド実行時に使用されるバージョンを指定する
※別環境でPythonをインストールしていない場合は、1つのバージョンのみが指定可能です。
3-4. 手順3-3のポップアップ「Create new environment」で「Create」を選択すると、指定した名前の仮想環境が作成される
3-5. Anacondaが提供するパッケージのインストール状況は右のプルダウンメニューから確認できる
(インストール済みのパッケージ)
(未インストールのパッケージ)
3-6. 新規に作成した仮想環境にパッケージをインストールする

・glueviz
・orange3
・rstudio
3-7. 仮想環境のアクティベーション
(Anaconda Promptからアクティベーションする方法)
「Anaconda Prompt」のコマンドラインで「activate {仮想環境名}」を実行する
(Anaconda Navigatorからアクティベーションする方法)
アクティベーションしたい仮想環境の再生ボタン▶をクリックし、「Open Terminal」を選択する
下記のページを参考に「Visual Studio Code」をインストール・設定することで、「Visual Studio Code」のターミナルから「Anaconda Prompt」を起動することも可能です。
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おまけ
手順3.7の「Anaconda Navigator」で、「Open Terminal」ではなく「Open with Jupyter Notebook」を選択すると、
ブラウザが立ち上がり、Jupyter Notebookというフォーマットでpythonスクリプトを作成することが可能になります。
Jupyter Notebookの基本的なコーディング方法や実行方法は以下のページ6-2章で触れています。
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