Raspberry PiのOSインストール・初期セットアップ方法

この記事では、Raspberry Piの購入後に実施する以下の2点について、書いています。

1. OS(Raspbian)インストール
2. 初期セットアップ

この記事は以下のような方向けのものになります。

  • Raspberry Piの購入を検討されている方
  • Raspberry Piの購入後に何をしたら良いか途方にくれている方
この記事は私が実際に購入した「Raspberry Pi 3 MODEL B」について書いています。
セットアップにはWindowsマシンを使用しています。

MicroSDカードへのOS(Raspbian)インストールが完了し、Raspberry Pi本体に挿入するまではRaspberry Piの電源を入れないことを推奨します。

広告

1. OS(Raspbian)インストール

Raspberry Pi本体にはストレージ領域が存在しないため、別売りのMicroSDカードが必要になります。このMicroSDカードがRaspberry Piにとってストレージの役割を担います。そのため、OSはこのMicroSDカードにインストールします。

インストール手順としては、以下の2つの方法があります。

  1. MicroSDカードにOSを予めインストールする方法
  2. MicroSDカードにOSインストーラを格納し、Raspberry Pi上でOS(Raspbian)をインストールする方法

どちらも難易度としては変わりありませんが、私は上記1の方法でOSのインストールを行いました。理由としては、どちらにしても別PC上での作業となるため、Raspberry PiにMicroSDカードを挿入した直後からはRaspberry Pi上での作業に限定したかったためです。

具体的な作業の流れは以下になります。

1-1. MicroSDカードのフォーマット
1-2. OSのイメージファイルのダウンロード
1-3. OSのインストール
1-4. MicroSDカードをRaspberry Piに挿入

1-1. MicroSDカードのフォーマット

この手順を実施するとMicroSDカードに格納されていたデータは全て消えてしまうため、大切なデータは自身でバックアップを取るようにしてください。

Raspberry Piは「FAT32」形式でフォーマットされたMicroSDカードにのみに対応しているため、事前にMicroSDカードのフォーマットが必要になります。

Windowマシン上の操作としては、以下になります。

  1. マシンにMicroSDカードを挿入し、リムーバブルデバイスとして認識させる
  2. 認識されたデバイスを右クリックし、「フォーマット」を選択する
  3. フォーマット」ウィンドウの「ファイルシステム」で「FAT32」を選択する

micro-sd-card-format

 

ブラウジングなどの通常使用のみであれば容量は4~8GBで十分ですが、開発環境構築時にインストールするライブラリの容量などを加味して、少なくとも16GB以上のものが必要になります。私は大は小を兼ねるの考えのもとで32GBのものを使用しています。

1-2. OS(Raspbian)のイメージファイルのダウンロード

OS(Raspbian)のイメージファイルは、Raspberry Piの公式サイトからダウンロードできます。

OS(Raspbian)のダウンロードページはこちら

公式サイトのダウンロードページで「Downloads/Raspbian」を選択、遷移先のページで「Raspbian Buster with desktop/Download ZIP」を選択します。

ダウンロードした圧縮ファイルは解凍しておきます。解凍して出来た「.img」形式のファイルは次の「OSのインストール」手順で使用します。

「Raspbian Buster with desktop」は基本的なソフトウェアとライブラリのみが標準インストールされたものになります。「Raspbian Buster with desktop and recommended software」では公式が推奨するソフトウェアがプリインストールされていますが、後からでもインストール可能です。

※2021年02月時点では下記のリンクからダウンロードできます。

OS(Raspbian)のダウンロードページはこちら

Rasbian_Download

1-3. OSのインストール

公式サイトにの「installation guide」を参考に「balenaEtcher」というソフトウェアを使用してインストールします。

balenaEtcherのダウンロードページはこちら

ダウンロードしたインストーラを実行し、「balenaEtcher」をインストールします。インストール時の設定は全てデフォルトのもので問題ありません。

インストールした「balenaEtcher」を起動し、「Select image」「Select target」を設定します。

  • Select image」は前の手順で用意しておいた「.img」形式のファイルを指定
  • Select target」にはRaspberry Pi用のMicroSDカードを指定

raspbian-install

上記設定が完了したら、「Flash!」をクリックし、数分間待ちます。

進捗バーが100%となり「Flash Complete!」と表示された画面に遷移すれば、OSのインストールは完了となります。

balenaEtchar-flash-complete

1-4. Raspberry Pi本体へのMicroSDカード挿入

ここまで来たら後はRaspberry Pi本体にOSインストール済みのMicroSDカードを挿入するのみです。

MicroSDカードを挿入した後に、電源供給を開始するとOSが自動で立ち上がります。

initial-run-raspbian

OSの初回立ち上げ時には初期セットアップを行う必要があるため、HDMIケーブルでディスプレイと接続し、入力デバイス(マウスとキーボード)を予め接続しておくと、以降の作業をスムーズに進めることができます。

2. 初期セットアップ

初期セットアップの内容としては以下のようなものがあり、通常のPCと同様の内容になります。

  • パスワード変更(初期パスワードは「raspberry」で、Raspberry Piのマニュアルに記載されています)
  • 言語/タイムゾーン設定
  • ネットワーク接続設定
広告

初期セットアップが完了したら、「ブラウザ」「ターミナル」などを使用して、LinuxOSマシンと同様の操作が可能になっています。

「Raspberry Pi 3 MODEL B」では、「SSHサーバ」「VNCサーバ」機能が標準的に備わっており、機能を有効化するのみで、外部マシンからのリモート接続が可能になります。その他にも標準で備わっている機能は多数あり、「application menu/Preferences/Raspberry Pi Configuration」の「Interfaces」タブで有効/無効化の設定が可能です。「application menu」はデスクトップの左上の「Raspberry Pi」のアイコンをクリックすることで開きます。
広告